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■写真を撮りながら観察するうちに、沢山の疑問が生まれました。
 
 我が家の玄関の蛙。つる植物の葉の影がお気に入り。猫のポーズで半目です。
本で知ったこと


・名前
アマガエル科の「ニホンアマガエル」。
学名 Hyla japonica
体 長 3〜4cmほど
両生綱 無尾目 アマガエル科アマガエル属

日本以外には、中国(中部、北東部)、ロシア(バイカル湖以東)、モンゴル、朝鮮半島など広く分布。日本は琉球諸島では見られない。

日本本土にいるアマガエル科のカエルはニホンアマガエルのみ。 南西諸島には、ハロウェルアマガエルがいる。が、世界中には650種ものアマガエルの仲間がいるとのこと。

ということで、このサイトにいるのは、すべてニホンアマガエルです。
ニホンアマガエルは、日本国内の広い地域に生息し、タンボの周期と繁殖時期が同調する こと、樹上性で、比較的乾燥に強く都市でも生息できることなどから、 絶滅の危機の心配が少ない、稀有なカエルだそうです。
ただし、両生類の特徴として、体が水や大気の汚染を受けやすいのに変わりはなく、 水質汚染などによりいつでも危機に瀕していることに変わりはないと思います。
日本には、他にも緑色の小型カエルがいますが、多くはアオガエル科で、アマガエルは骨格や顔立ちから、ヒキガエルの仲間に近いと考えられているそうです。 なるほど、鼻先が丸いのと、耳から目の間の黒っぽいラインが共通です。
ちなみにニホンアマガエルの英語での一般表記は「Japanese Tree Frog」。
「樹上性のカエル」で、その名の通り繁殖期とおたまじゃくし以外は 、普段木や草の上で生活するタイプのカエルのことです。緑色は保護色と考えられており、ホルモンの影響で体色を変化させるのが近年の研究で分かってきています。
(大人になっても水辺で暮らすカエルもいます。トノサマカエルなどがそうです。)

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主に観察して分かったこと

・泳ぎ方
前足は体に沿わせ、後ろ足だけ動かして泳ぎます。 人間の「カエル泳ぎ」のように手(前足)を使うことはないんですね〜。 ゆっくり泳ぐ時は、前足も使っていますが、安定して浮かぶ為のように見えます。 ちなみに、彼らは意識して潜らない限りは水に沈むことがないみたいです。 ぷかーと浮いている姿はなかなか微笑ましいです。
前足の水かきは、人間の手と同じぐらいでほとんどありません。

・水中で息は持つか?

水中に留まっているアマガエル。 変態して陸に上がる頃には、エラ呼吸から肺呼吸へと変わっています。 しかし、水は彼らのお得意の場所。どれぐらい息が続くものでしょうか?
畦道にいたアマガエルをちょっと脅かして、水に入ってもらいました。

通常は、アマガエルは少し泳いだ後すぐに水面から顔を出します。
しかし、驚いて逃げた時はしばらく水中にとどまりました。 (何匹も試したうち、4匹が水中の泥に頭を突っ込む仕草も見せました。隠れようとした?)
結果、1分〜2分。大体は一分も経つと、せわしなく手足をばたつかせて水面へ上がってきました。 手足をのんびり動かすこともするので、やはり1、2分できつくなるということでしょうか。 上がってきたアマガエルをさらに脅かすと、すぐに顔を引っ込めてさらに一分もぐり、あわてて水面に出てきました。
写真は、水中にとどまるアマガエル。

・体の色
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ある程度自在。土を好む固体は土の色に、緑を好むものは、緑色に。
ここ10年ぐらいの新しい本には、色の設計はホルモンの影響下にあることが書かれています。時折、ホルモンが欠陥して、アルビノの真っ白なのも発生するそうです。真っ青な色も。

・視力
本によると視界はカラーで、動体視力が良いらしいです。近くにいた仲間が動くと、それにもピクッと反応します(笑)。

暗視が効くかは本が見つかりませんでした。夜行性ですからねえ・・・。どうなんでしょうか。
ただ、夜のタンボを懐中電灯で照らすと、猫みたいに目だけくっきり反射するんです。 これがけっこうカッコイイ・・・(写真は、フラッシュに目が光ったアマガエルのオス。)

詳しく見たい方はこちら(別窓で、大きな写真が見れます。)



・手足
ぬいぐるみのカエルは、たいてい三本指。
でもじっくりみると、本物たちは前足指4本、後ろ足は5本ありました。この特徴は珍しいのだそうです。なかなか信じられなくて、一ヶ月ほどケロを見るたびに足ばっかり見てました。なぜ前と後ろで違うのでしょうね。

ちなみに、指先にはちいさな吸盤がついていて、これのおかげでガラスもコンクリの壁も登ることができるそうです。体重も少ないし、常に体が湿っているから、登りやすいのでしょうね。 実際、「登れるカエル」は種類が少なく、この能力のおかげでアマガエルは絶滅の危惧のない、 数少ないカエルなんだとか。
側溝。アマガエルは乗り越えられるが、巨体のカエルは登れない。 (他種のカエルは、タンボの側溝や川のコンクリ壁が越えられず、ト ウキョウダルマガエルなどは、数が激減しているそうです。)



・ごはん
虫とか蜘蛛とか。うちの玄関にいる固体を観察していると、飛んでくる虫をバクバク食べてます。 ノシノシと歩いていって口でパクっと食べるのと、舌をペっと伸ばして食べるパターンがありそう。口で食べるほうも、舌でおさえつけているのかもしれませんが、早くて見えません。普通は口の中に舌を折りたたんでいるそうです。
自分よりも大きな虫でも、口に入るなら詰め込んで食べてしまいます。毛虫を前足を使って口の中に詰め込んでいる姿は、なかなかかわいらしいです。でも甲虫は苦手の様子(カナブンとかね)。

・排泄
されたての糞。アジサイの葉の上です うんちをします。太ももくらいの大きさのを。見る限りは、色は黒に近くて、 消化し切れていない虫の足とかが入っています。排泄してるところを目撃しましたが、こっちはなかなかグロテスク。

・おしっこ、するみたいです。驚いて逃げる時にピュっと水を出しますが、あれがおしっこなのかな?


・寿命は、飼育下では10年以上の記録もあるそうです。本によると、性成熟は三年だそうですから、じっくり大人になるんですね。

・冬眠します。積もった枯葉や土の中に冬眠するそうです。 私の住む新潟では、冬は数メートルの雪が積もりますが、春になると出てきます。 気温が零下にあまりさがらないからかな。白馬村や北海道でも生息しているのか気になります。



・お玉じゃくしから成長するのにどれぐらいかかる?


・アマガエルの名前の由来は?






・夜行性? ・・・昼間はじっとしてますけど、眼が開いてるんですよ・・・。 でも、脅かさない限りは、じっとしています。夜はご飯を求めて、活発に動き回ります。

・オスメスの違いは、本で知りました。比べるとメスのほうが大きくて、上から見るとおなかから下がふっくらしていて洋ナシ形にみえるそうです。雄は、 ほっそりしたおなかだとか。オスは鳴くようになると、喉の下がくすんだ色をしてきます。

・水場がなくても生きていけますが湿り気が大好き。主に居るのは、日陰の木立の下や、建物の影の草地など。雨上がりの暑い午後なんて、うれしそうにしています。 植物のそばにいるのは、水分補給のためだそうで、水溜りや池がなくても湿ったところなら生きていけます。もちろん、繁殖期は田んぼや沼が必須。


・どうやら、ある程度記憶力があるみたい。
我が家の玄関からお隣の玄関へ引っ越していった一匹。私が写真を撮っているのに驚いて避難した模様。 道路に出てきていたのでつかまえて我が家に迎えたら、また翌朝、お隣の玄関先でちょこんと猫のポーズで座っていた。
おもしろくなってまた我が家につれてきたら、また翌朝お隣で猫のポーズ。何度かこういうが続いたので、場所を理解しているのだと思います。それにしても隣がそんなに良いか〜〜。

・写真で「ヒヨコカラー」と言っている一匹や、ズッコケちびケロは、いつも同じ時間帯には同じ場所に居ます。ヒヨコは大葉のとある一株。 チビけろは、お昼になると切り株の上で猫のポーズ。
我が家の玄関照明の虫を狙って住み着いている他の固体も自分の定位置を持っていて、そこを中心にして行動しています。 ということで、私は、アマガエルには記憶力がある!!と考えています。

・以前、国の生物調査の仕事をしていらしたジローさんより情報。
モリアオガエルは、あいまいながらもテリトリーを持ち、毎日だいたい決まった場所を移動するそうです!
狩りをしてねぐらに帰る行動を毎日するそうで、200〜400メートル距離を移動するそうですよ〜。 つまり、「やはり場所認識はできる」ってことですよね。 アマガエルさんはどうなんでしょうね〜。
 
両生類の話


カエルの話


カエル目の5科は、ニホンヒキガエルを含むヒキガエル科(5種)、 アマガエルを含むアマガエル科(2種)、ニホンアカガエルやトノサマガエルなど日本のカエルの半数以上を占めているアカガエル科(25種)、モリアオガエルやカジカガエルなどを含むアオガエル科(9種)、それに日本産で最小の種であるヒメアマガエル(喜界島、奄美大島以南の南西諸島に分布)のみ含むヒメアマガエル科(ジムグリガエル科)(1種)がある。
    詳しくは、ウィキベディアのニホンアマガエルの項目をどうぞ。

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